スノモノモ

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総合職採用は本当に自身の成長に繋がるか?メリットとデメリット

総合職採用は様々な仕事を経験出来るから自身の成長に繋がる!…果たして本当でしょうか?

 

総合職採用について、学生の目線(過去の自分含め)と、実際に会社の内側から見る総合職って印象に差があるなと感じたので、今日は、【メーカー入社5年目社員が感じて考えた、総合職のメリットとデメリット】を記事にしてみます。




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まず、総合職とは

総合職とは、【企業で(昇進に限定のない)総合的業務にあたる職】です。

この記事では、総合職採用→適正を鑑みて各部署に配属(ジョブローテーション有り)というパターンにおいての総合職について書きます。

総合職採用の対として考えるのは、職種採用(営業、企画、研究職など)→ジョブローテーション無しのパターンです。

 

 

総合職のデメリット

○様々な職種を経験すること=器用貧乏になる

  • 10年間一貫して研究職に勤めた人
  • 5年間事務職その後5年間研究職に勤めた人

 

さて、もしあなたが研究職の中途採用担当者だとしたら、どちらの人材が欲しいでしょうか。

研究職の経験豊富な人材が欲しければ、迷わず前者の10年間一貫して研究職に勤めた人を採用するでしょう。

 

後者にも、事務職の経験を活かして研究職の業務を遂行できるという強みがあるかもしれません。

しかし、ほとんどの場合、直接的に研究職の業務や知識に役立つ事務職の仕事はありません。他の業種でも同じことが言えます。

 

ゲームにおいても、どのパラメータも中程度のユニットより、何か一つのパラメータが突出しているユニットの方が運用が考えやすいです。(そして大概のゲームで、オールマイティなユニットは終盤では使い物にならない)

 

もちろん、事務職10年×研究職10年の経歴であれば、研究職10年の人材に圧倒的に勝つことはできるでしょう。

しかし、一般的な企業ではそういった経歴は積めないと考えます。理由を次の項目に書きます。

 

○会社の都合でジョブローテーションさせられる

会社にも人事異動の都合があります。

役職者が退職したから空きができたとか、中堅が転職したとか、部署に新しい仕事を増やしたから人が足りないとか。

 

そこで起きるのが、希望しないジョブローテーションです。

表向きは、他の部署で経験を積ませていただくというモチベーションで辞令に従います。

しかし、本当にそれは自身の成長に繋がっているのでしょうか?

 

自身で、最初の10年間は事務職の経歴を積んで、次の10年間は研究職に…と考えていたとしても、会社の都合で全く関係ない部署に異動してしまう可能性があります。

 

もちろん、自分の中で意味を見出してキャリアを積めれば良いのですが、数年おきに頻繁に部署異動を繰り返す羽目になってしまうこともあります。そうなってしまうと、自分の中に蓄積されるものがほとんどありません

 

○人事異動1年目は、部署ルールを覚えるだけで終わる

全く違う部署に異動すれば、1からその部署のルールを覚える必要があります。

これは、業務には直接関係ないルールで、自分のスキルには結びつきません。しかし、会社で生きていくためには守らなければいけないルールです。

 

例えば、事務部ではデータは「日付、名前、ファイル名」で保存する。パソコンの使用は、指定の書式に指定の文言を書き申請するetc...

 

明文化されずに言い伝えられているルールも多く、徐々に新部署に慣れる→新しい仕事を任される→新ルールの発見という風に、ルールを覚えるだけでも膨大な時間を要します。

よって、部署異動が多くなることで、自分のスキルには結びつかない会社ルールを覚える機会が増え、自分のキャリアが圧迫されていくのです。

 

そして、自分の中にスキルが蓄積されないまま中年になります。

外部では通用しないレベルのスキルしか身に付いておらず、転職も出来ずに会社にしがみつかなければいけないという状況に陥ります。

 

総合職のメリット

散々デメリットを書きましたが、もちろんメリットもあります。

 

○出世しやすい

会社の都合で異動させられるとはいえ、しっかり仕事をこなしてある程度の評価を得ることができれば、出世コースに乗る事ができます

 

会社の役員は様々な部署を管理しなくてはいけません。

その中で、様々な部署をジョブローテーションで経験してきた社員は、その経験を活かして役員としての視点を持つことができます。

よって、職種採用の社員よりも、総合職採用の社員の方が社内でより上の役職を目指しやすいのです。

 

○様々な経験が出来る

デメリットと矛盾してしまうかもしれませんが、やはり様々な部署で多種多様な職種を経験できるというのはメリットでもあります。

 

例えば、事務職で効率化を計って多数の仕事を並行して進める方法を研究職に応用すれば、より多くの研究結果を得ることが出来るでしょう。

スケジュールの組み立てを行っていなかった研究部署に、事務職で用いていたスケジュール管理を適応して残業を減らすことができるかもしれません。

 

さらに多くの部署を経験すれば、様々な視点から物事を考えられるようになります。

これは悪く言えば器用貧乏ですが、良く言えば万能選手とも言えるのです。

 

○手厚い手当が貰える

総合職採用は上記項目で書いたように、未来の役員候補でもあります。

よって、初任給が高く設定されていたり、昇給の幅が大きいなどのメリットがあります。

雇用条件によっては、一般職採用や職種採用と比較して手当が増やされていることもあります。

 

 

まとめ

○転職や独立等を視野に入れるなら総合職は不利

上記のデメリットの数々から、もし今後、より良い待遇や働き方を求めて転職や独立などを視野に入れているなら総合職は不利だと考えます。

 

○会社で長く働くなら総合職がオススメ

逆に、入社した会社で長く働くつもり!役員を目指して出世したい!という考えであれば、総合職採用が絶対にオススメです。

 

 

 

自分の状況や考えと照らし合わせながらしっかり考えよう

私は総合職採用にあまり良い印象は持っていません。

なぜなら、会社の辞令で遠方に家族共々転勤せざるを得なくなった上司や、ある部署で楽しそうに働いていた先輩が違う部署に配属されて仕事が合わずに辛そうにしている姿などをたくさん見てしまったからです。

 

自分がどういうキャリアを積んでいきたいのか。自分はどんな働き方をしたいのか。

ただ総合職は安定しているから、という思考停止で判断するのではなく、しっかり自分の状況や働き方を考えて就職活動を進めて行きましょう。