「退職の切り出し方」二ヶ月間悩んで言い出せなかった私が実践した方法
退職の意思は固まった!でもなかなか上司に言い出せない…。そんな状況でずるずると二ヶ月以上過ごしてきました、レンチです。
なんと、つい先日やっと上司に退職を切り出すことができました。
長かった…!
今日はそんな私がどうやって退職を切り出したのか、その方法を紹介します。
▼退職の意思を伝える為の上司のアポは、送信予約メールで取る!
これです。送信予約メール。普通のメールではないところがポイント!
なぜなら、口頭で声を掛けられなくても、メール送信ボタンを勇気すら出なくても、メール送信予約のボタンを押すことはできるから。
悩みに悩んで、メール送信予約という方法に至るまでの過程と送信予約の詳細について説明したいと思います。
▽直接声をかけるのはハードルが高い
まず、上司には口頭で退職したい旨を伝えなくてはいけない前提がありました。メールに「辞めます」と書いたり、電話で済ませないということです。
他の転職サイトなどにも同じように口頭で伝えるべきと書かれているかと思います。
ただ、パワハラやセクハラが酷い、暴力などがある状況であれば手段を選ばず逃げるべきです。今は退職代行などのサービスもあるし…。
が!今回の私の場合、上司や先輩との関係は良好でした。なので、最低限のマナーとして直接伝えて、退職時期の相談も含めて話がしたいと思っていました。
なので、メールで送る文章は「お話があるので時間を下さい」という内容のみです。
本当は直接声を掛けてアポを取りたかったのですが、緊張しすぎて無理でした。
考え方を変え、声をかけるタイミングを考え直し、上司と二人きりになる状況を作ったりなどしましたが、全て失敗に終わりました。
一度失敗した方法は、気合や根性では改善されません。方法を変えるしかないと悟りました。
▽電話でのアポは取れない状況
弊社の造りと仕事内容の都合上、小会議室に電話で呼び出して〜という方法も無理でした。
まず、小会議室なんてものはない。
また、どこかしら人のいない場所に呼び出すにしても、電話は事務所で共有されてるので上司以外にも内容がバレてしまうのです。
電話を使った方法は不可能に近い。
▽メールで呼び出そう!→送信ボタンが押せない
最終手段に考えたのが、メールでのアポ取りでした。
平社員に会社支給の携帯は無いので、プライベートのスマホから、会社支給の上司の個人携帯にメールを送信します。
もちろん、このような連絡の取り方は普段ほとんど無く、あるとしたら遠方出張時くらい。なので、メール送った時点で勘付かれるはずです。
というか、転職サイトにはよく「退職の話だと察せられないように呼び出そう」って書いてあるけど、「話があるので時間下さい」って言われたら誰でも察するよなと思う…。
下書きに何度も書き直しながらメールを作成します。
できた!あとはこれを明日の朝、始業前に送るだけ…!
…………
あああああああ!!!無理いいいい!!!送信ボタンが押せないいいい!!!(朝)
送信ボタンを押そうとして押せず、緊張が高まって気持ち悪くなり体調不良に陥りました。なんでやねん。
スマホを前にグロッキーになっている姿はなんとも滑稽。泣ける。
そんな日が数日間つづき、こりゃだめだと。他の方法を考えることに。
▽送信予約メールなら取り消せるし、送る練習をしよう!
ここまでくるともはやギャグですね。でも本人は真剣です。
夜、送信予約を明日の朝に設定し、メールを一度送信してみます。そしてすぐに取り消す。
最初はすぐに取り消すのが分かっていてもドキドキしてましたが、何回か繰り返すうちになんとなく緊張が薄れていきました。
▽朝起きてまどろんでいるうちに送信されちゃう作戦決行
もうさすがに勝負を決めよう…GWで散々周りの人に後押ししてもらい、いい加減言わないと!と決意をさらに強固にします。(もはや決意の強固は信用ならない)
そして導き出した最強の作戦がこれです。
〜朝起きてまどろんでいるうちに送信されちゃう作戦〜
- 夜のうちにメールを作成
- 次の日の朝…起きて目が覚めきらない程度の時間帯に送信予約設定
- 寝る
目覚ましが鳴って10分後などに送信されるように送信予約設定します。
目覚めてから意識がハッキリしてくる時間帯に設定するのは駄目です。きっと送信取り消ししてしまうから。
また、起きる前の時間に送信予約するのも駄目です。不安で眠れなくなってしまうから。
ちゃんと起きれば万が一のときは送信取り消しが出来るという状況にします。
起床後すぐは無意識に脳が働いてる状態で、よく聞くライフハックとしてはこのときに「今日は良い一日だ!」とか言うと脳が勝手にそういう気分を作ってくれたりするらしいです。
退職の意思を固めた人なら、きっと無意識は「辞める!!!!」という思考で満たされているはず。
なので、無意識パワーを総動員して送信取り消しするのを阻止します。
実際私も送信予約当日は、最近は無かったのに中途覚醒何回もして夜中に何度も飛び起きました。
そして迎えた、朝。
あと10分で……あと5分で…送信されてしまう!ああ!取り消そうかな!いやだめだ!いや取り消そう!やだ!送る!やっぱり!
って、めちゃくちゃ葛藤してました。
送信予約メール作戦のいい所は、「送信取り消しさえ阻止出来ればメールが送信されること」です。
送信ボタンを押すのは前向きな行動なのでハードルが高いです。しかし、送信取り消しは本来やらなくてもいい行動(?)なので欲求を押さえつけやすい気がします。
そして、送信取り消したい欲求を必死に押さえつけ、設定した時間を過ぎ…おそるおそる送信済ボックスを覗きます。
送信されてる〜!!!!
そこからはもう何も考えずに着替えて準備して出社。というかいつもギリギリに起きてるので悩んでたら遅刻です。
▽作戦決行後の流れ
会社に着き、こそっとスマホを覗くと上司から返信が。
「はい。都合の良いときに声かけて」
都合の良い時間教えて下さい!って送信してたので、暗に「上司から声かけて欲しいな…」って考えてました(甘ったれ)。痛恨のミス。
私から声掛けられないからメール作戦やったのに。やばい。
でもここまで来たら逃げられません。今日中に声かけるしかない。
転職先が決まっていない私は、〆切が無いために言い出すのをズルズル先延ばしていたのでした。そこに突然発生した「今日中」という〆切。一気に追い込まれました。
何度も声を掛けようとして、時間は過ぎ、定時が過ぎ、さすがに仕事量に対して怪しまれる残業時間に突入…。
次に上司が立った瞬間に言おうと決意します。そして立ち上がる上司…皆がいるデスクから離れていった瞬間を狙って「あの、今いいですか」。
察した上司、「あーはいはい」と言いつつ、静かに場所を移動。
そして人の居ない場所へ行き、ついに退職を切り出せたのでした。
上司と向き合った瞬間に、突然すみませんという謝罪と、実は退職を考えてます!って一気に言いました。
上司も、「メールが来た時点で察してたよ」と言っており、あまり驚かずに聞いてくれました。
いきなり声を掛けて大声で「えっ?なになに?」とか言われるより、メールで事前にお互い心の準備が出来ていたのでスムーズに話ができた。これはとても良かったです。
あと、上司と話しながら、言い出せた安堵感と、ゆっくり話を聞いてくれる上司への申し訳なさなどで感極まって泣きました。恥ずかしすぎる。
▼まとめ
- 退職を切り出す為のアポは送信予約メールで取る!
- 送信予約取り消ししてしまわないように、無意識の力を借りる!
- 事前にメールで退職を匂わせることで話がしやすくなる!
最後に、やっぱりメールを送っていたとはいえ声を掛けるのは本当に本当に勇気がいりました。
この一言で人生が変わってしまうんだ、元には戻れないんだ、やっぱり私の選択は間違いなのではないか…恐怖でいっぱいです。
いざとなると一気に不安が押し寄せて、やっぱりもう一度考えよう…と弱気になってしまいます
でも、ここに至るまでには長い時間をかけて真剣に悩んで、人に話をして、決意を固めたのです。結局考え直しても、また同じ「辞める」決断に至るだけ。
ならばあとは言うしかない。結局これなんですよね…。
で、私が一番腑に落ちた気合の入れ方は、
「歯ァ食いしばれ!!!!」
でした。
何じゃそりゃって思いますよね。私も思います。
運動部の人とかなら経験あるかもしれないんですけど、怒られて頭叩かれたり、めちゃきつい特訓メニュー課せられたりとか。そういうときに「歯ァ食いしばれやぁ!!!」って言われませんでしたか?
根性出すとか、気合入れるとかは抽象的でイメージしにくいですが、歯ァ食いしばれは、歯を食いしばれば良いんです。分かりやすい。
で、歯を食いしばる瞬間って一瞬なんです。
殴られる瞬間とかをイメージするとわかりやすいかと思います。(生身で殴られたことないけど、アクション映画とかボクシングとかでよくあるやつ)
退職を切り出すのも、一瞬です。
一瞬を乗り越えれば、あとは話をするだけ。
歯ァ食いしばって、一瞬を乗り越えましょう。。
▼後記
退職を切り出せずに「退職 言えない」「退職 切り出し方」「退職 言った」などで日夜ググりまくっていました。たぶん検索で出てくる大体のサイトと退職エントリは読み尽くしたと思います。
結局最後は自分が言うか言わないか。どの記事もそんな結論に至っていました。
「私が知りたいのはそれじゃない!!」
根性論ではなく、少しでも言い出しやすくなる方法とか考え方を知りたかった。なのでこの記事を、一つの方法論として書いてみました。
現状を変えたくてもがいて、それでも踏み出せずにいる人…ちょっと前の自分を救ってあげるような記事にしたいと思いました。
誰かの一歩を踏み出すための参考になってくれたら嬉しいです。
あと、自分のことでいうと、直属の上司には言い出せたんですが、そのまた上の上司たちが待ち受けてます。
そして弊社の習わしではその方々とサシ飲みしたり飯行って腹を割って話をしなくてはいけないんです。どこもそんなもんかと思ってましたが、知り合いに話したらそんなの今どき無いよ!って笑われました。まじかよ。
なのでまだまだ先は長い…。色々な話に絆されたり、退職時期を引き伸ばされないように心を強く持って頑張ります。
でも、退職を言い出せたことによってやっと前を向けた気がします。何個か退職関連の記事は書きましたが、正直なところ退職した後のことを考える余裕は無かったです。ただただ休みたい。逃げ出したい。
でもやっと先のことを少し考えられるようになった。色々やってみないとなぁ!自分の人生、思いっきり生きてどうにか楽しんでいきたいです。他人の物差しの幸福ではなくて、自分の物差しの幸福を得たい。
がんばっていきましょう